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「なんだかおかしい」から始まった母の認知症と私の向き合い方

働きながら母の介護を続ける50代の私が、鍋を焦がす・金銭管理ができない・不平不満が増える・失禁など、認知症初期に実際に現れた症状とその向き合い方をまとめました。
仕事と介護を両立するためのヒントとして、同じ悩みを抱える方に届けば幸いです。

母の認知症初期症状と私の両立戦略

50代で突然始まった「親の異変」と向き合う日々

「最近、親の様子がなんだかおかしい」
「でも、病院に連れて行くほどではない気もする…」

50代になると、仕事では責任が増え、ようやく自分の時間が持てるようになる一方で

多くの人が避けて通れないのが“親の介護の始まり”です。
私もその一人でした。

90歳の母と別居しながらフルタイムで働く私は、

ある日から母の行動に小さな違和感を覚えるようになりました。

最初は「疲れているだけかな」と思っていたのに、鍋を焦がす、金銭管理ができない、不平不満が増える、失禁してしまう…。
その“違和感”は、少しずつ認知症の始まりを示すサインへと変わっていきました。

この記事では、母に実際に起きた変化をもとに、まとめています。

母に現れた「認知症の始まり」を示す5つのサイン

母に現れた認知症初期症状を、実際のエピソードを交えて詳しく紹介します。

1.もの忘れ

鍋を焦がす ― 料理中の注意力が続かない

母は長年、家族の食事を作り続けてきた人でした。
しかしある日、台所から焦げ臭い匂いがして駆けつけると、鍋が真っ黒に焦げ付いていました。

母は「ちょっとテレビを見ていただけ」と言いましたが、同じことが数回続きました。

これは認知症初期に多い「注意力の低下」や「短期記憶の障害」の典型的なサインです。

2. 理解力の低下

金銭管理ができない ― 計算や判断が難しくなる

母は手持ちのお金で上手くやりくりするタイプでした。
しかしある時から、手持ちが足りないと頻繁に預金を引き出すようになりました。

金銭管理の混乱は、認知症初期に非常に多く見られる症状です。
特に一人暮らしの高齢者では、生活の安全に直結するため注意が必要です。

3.判断力の低下

口座引き落としを忘れ、使ってはいけないお金を使ってしまう

母は、毎月自動で引き落とされる公共料金や保険料の存在を忘れるようになりました。
その結果、残高不足で督促状が届くことも。

母は「そんなの知らない」「勝手にお金が減った」と言い張り、話がかみ合わないこともありました。
これは記憶障害だけでなく、状況判断力の低下が進んでいるサインです。

4.性格の変化

不平不満が増える ― 感情のコントロールが難しくなる

明るい性格だった母が、認知症の始まりとともに

といった変化を見せるようになりました。

「誰も助けてくれない」
「私は大事にされていない」
「全部私ばっかり」

こうした言葉が増えると、介護する側は精神的に疲れやすくなります。
しかし、これは母が悪いのではなく、脳の変化によるもの。
そう理解することで、私自身の気持ちも少し楽になりました。

5.身体能力の低下

失禁 ― 身体の変化と認知機能の低下が重なる

母にとって最もショックが大きかったのが「失禁」でした。
本人は恥ずかしさから隠そうとしますが、

など、認知症の初期から見られることがあります。

失禁は介護負担が一気に増えるポイントでもあり、家族のサポート体制を考える大きなきっかけになりました。

仕事と介護を両立するために私が実践した工夫

親の様子が変わり始めたとき、私は不安を抱えたまま一人で介護を背負い、心身ともに限界に近づいていました。しかし、認知症の介護は一人で抱え込むものではありません。火の管理や金銭管理、不満への対応、失禁対策など、私が実際に行った工夫をまとめました。同じ悩みを抱える方の助けになれば幸いです。

1.「一人で抱え込まない」ことを最優先にした

すべてを自分でやる必要はありません。
私は最初、母の変化を家族に相談できず、一人で抱え込んでしまいました。

しかし、認知症は家族全体で向き合うべき問題です。
まず地域包括支援センターに相談し、その後介護認定調査を受けました。

2. 火の管理は“仕組み”で防ぐ

鍋を焦がすことが続いたため、私は次の対策を取りました。

事故を防ぐには、仕組みづくりが欠かせません。

3.金銭管理は“本人の尊厳を守りながら”サポート

母のお金をすべて取り上げるのではなく、
「日常の少額だけ母が管理する」形にしました。

母の「自分でできている」という気持ちを守りつつ、トラブルを防げます。

4.不平不満には“否定しない返し方”を意識

母が不満を言うと、私はつい反論したくなりました。
しかし反論すると母はさらに怒り、悪循環に。

そこで私は「気持ちを受け止める」ことを意識しました。

「そう感じたんだね。」

「それは嫌だったね」

この一言だけで、母の表情が和らぐことが増えました。

5.失禁対策は“環境づくり”が鍵

母のプライドを守りながら、生活の質を保つことを大切にしました。

50代の私が感じた「介護と仕事を両立するために必要なこと」

50代で親の介護が始まり、仕事と両立しながら続ける難しさを痛感しました。すべてを自分で抱え込もうとして心身ともに限界を感じた経験から、介護は完璧を目指すものではなく、制度を活用しながら自分の生活も守ることが大切だと気づきました。私が実践してきた工夫や考え方を紹介します。

1.完璧を目指さない

介護は終わりが見えない長期戦。
完璧を求めるほど、自分が追い詰められます。

2.使える制度は遠慮なく使う

介護保険サービス、地域包括支援センター、デイサービスなど、
「助けてもらうこと」も立派な介護です。

母は

を利用しています。

ショートステイ先では車で半日外出でき、良い気分転換になっているようです。
いくつかの施設を見学し、本人に合ったショートステイ先を選べました。

3.自分の生活を犠牲にしない

介護のために仕事を辞めると、経済的にも精神的にも追い込まれます。
働き続けることは、介護を続けるための大切な基盤です。

実際、国も「仕事と介護の両立」を強く推奨しており、厚生労働省は両立支援のポイントをわかりやすくまとめた動画を公開しています。

厚生労働省|仕事と介護の両立支援(動画)

制度や仕組みを知ることで、
「辞めなくても続けられる方法がある」
と気づけるはずです。

まとめ:小さな違和感を見逃さず、今日できる一歩から始める

母の変化は、最初は本当に小さな違和感でした。
しかし、その積み重ねが「認知症の始まり」だと気づいたとき、私はようやく向き合う覚悟ができました。

認知症は、早く気づくほど本人の生活の質を守れる病気です。
そして、介護する側の負担も大きく変わります。

もしあなたが今、同じような不安を抱えているなら、どうか一人で抱え込まないでください。

今日できる一歩は、ほんの小さなことで十分です。

介護は長期戦です。
完璧を目指す必要はありません。
あなた自身の生活と心を守りながら、できることから少しずつ始めていきましょう。

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